お仕事 アスリートネイルの今後の展開


そんな時2013年IOC総会でオリンピック・パラリンピックの開催都市が東京に決定しました。決定した瞬間の映像は記憶に新しいのではないでしょうか。


わたしは、その瞬間「東京オリンピック・パラリンピックで世界中のトップアスリートの爪ケアを施したい。それまでにアスリートネイルを確立したい」という新しい目標ができました。


開催地が東京に決まったおかげで日本でもスポーツに関する機関が増えました。2015年には、日本の行政機関のひとつとして「スポーツ庁」も設置されました。


これを機に「ネイルトレーナー」もわたし一人ではなく、同じ志の人がいるのであれば一緒に目標を立て高め合いたいと思うようになり、2015年一般社団法人アスリートネイル協会を設立し、アスリートネイルトレーナー養成講座を開講しました。

 

爪は体の機能性に関わるのでスポーツ医学について学ぶことが必要、爪表面の美だけでなく体の中から爪を強くすることも重要なので食についても学ぶことが必要だと、爪ケアの技術のみならず医学や食学も習得し認定試験に合格した者を「ネイルトレーナー」として活動いただいております。今では250名程のネイルトレーナーを輩出し全国各地でご活躍いただいております。

 

協会を設立した時から自分の中で決めていることがいくつかあるのですが、その一つは「ふたつのイロをつけない」ことでした。まず、わたし自身が色を捨てました。

髪の毛もアッシュ系から黒系に、手爪の色はその日から一度もカラーを施していません。

カラーを施してもよいのですが、どうしてもネイル=お洒落のイメージが強すぎて、営業に行ってもお洒落ネイルの延長だと誤解を招き、その説明をするところから始まるのが嫌になりカラーはやめ自分自身の地爪も強化しています。

そして、偏った競技のイロもつけたくないので、さまざまなスポーツに適応すべきだと思いました。「野球の投手は爪が大事だよね」や「サッカー選手の爪は踏まれて大変だからね」などよく言われますが、メジャーな競技も大事ですが、マイナー競技や障害者競技、ウォーキングをする高齢者まですべてにおいて爪ケアは必要なことだと思います。

現にパラ競泳アスリートを5年前からサポートしていますが、実際に結果につながる爪ケアのメンテナンスができていると実感しております。ウォーキングも立派なスポーツですし、健康を維持するための爪ケアもアスリートネイルで伝えていきたい重要なことです。


そしてもう一つはアスリートネイルを一過性の流行りのようなものにはしたくないということ。有名選手やインフルエンサーにただただアスリートネイルを広めてもらうというのは、わたしの考えにはありませんでした。

どんなに時間がかかっても、信念をもって挑めば必ずその道は開けるはずだと、一つひとつの段階を踏むことを大切に今でも活動しております。最初から大きなことをしたくてもその器は小さく不安定なので長続きはしません

。これからも一つずつその器を同志と共に大きく確実なものにしていけたらと思っています。初期の頃はそんな想いが受講者に通じるのかとても不安でした。そんな不安な中、今でも信念を貫き活動を続けているネイルトレーナーを誇りに思います。

 

今後もネイルトレーナーが素晴らしい活躍をできるよう、さまざまな面でサポートできる環境を整えてまいります。

 

 そして、2020年。新型コロナウィルス感染症の影響で2021年の開催にはなりましたが、東京オリンピック・パラリンピック選手村内にて2ヶ月間、世界中のトップアスリートにアスリートネイルケアを施すことができました。

わたし一人でなく、ネイルトレーナー並びに関係者を含め50名程のチームで共に目標の一つを叶えることができ、素晴らしい経験ができたこと、この時間すべてが一生の財産となりました。とにかく毎日が夢の中にいるような、そんな時間を過ごすことができました。


一つの大きな目標であった東京オリンピック・パラリンピックにおいて最高の形で関わることができた今「アスリートネイル」は次の段階へと進みます。2022年、大きなプロジェクトを抱えておりますので、またご報告ができるようになりましたらこちらでご紹介させていただけますと幸いです。

 


 これからもアスリートネイル協会の活動理念であるとおり、スポーツを楽しむすべての人へ爪ケアの重要性を発信し、心身共に健康で豊かにスポーツに取り組めるよう尽力し、社会に貢献する活動をおこなってまいります。

一般社団法人アスリートネイル協会
代表理事 辛川 知美

 

 

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