秋冬の定番デザインとして人気の「べっ甲ネイル」。その上品で深みのあるデザインは、指先をおしゃれに彩るのが特徴です。一見すると難しそうに見えるものの、実はコツさえつかめばセルフネイルでも十分に楽しめるでしょう。この記事では、セルフでべっ甲ネイルに挑戦したいあなたのために、必要な道具から基本的なやり方、きれいに仕上げるコツまで詳しく解説していきます。
べっ甲ネイルとは?秋冬の定番デザイン
べっ甲ネイルとは、アクセサリーなどでもおなじみの「鼈甲(べっこう)」の模様を模したネイルデザインのことです。透明感のあるイエローやオレンジ系のカラーをベースに、ブラウン系のカラーでまだら模様を描くのが特徴です。その温かみのある色合いと、奥行きのあるデザインから、特に秋や冬のファッションと相性が良く、多くの方に愛されています。近年では、定番のブラウン系だけでなく、ホワイトやレッドなど様々なカラーを使ったアレンジも登場し、季節を問わず楽しめるデザインとして定着しました。

セルフでべっ甲ネイルを始める前に準備するもの
べっ甲ネイルを始める前に、まずは必要な道具を揃えましょう。ジェルネイルとマニキュア(ポリッシュ)で必要なものが少し異なりますので、それぞれご紹介します。多くのアイテムは100円ショップでも購入できます。
ジェルネイルで必要な道具一覧
ジェルネイルは、特有のぷっくりとしたツヤ感と持ちの良さが魅力です。べっ甲ネイルの奥行き感を表現しやすいのでおすすめです。
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道具 |
役割 |
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LED/UVライト |
ジェルを硬化させるために必須のアイテムです。 |
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ベースジェル |
地爪を保護し、カラージェルの密着を良くします。 |
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カラージェル |
ベース用のクリアイエロー系と、模様用のクリアブラウン系の2色以上を用意します。 |
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トップジェル |
ネイルを保護し、ツヤを出して仕上げます。 |
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ネイルブラシ |
カラージェルを塗ったり、模様をぼかしたりするのに使います。細筆がおすすめです。 |
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ジェルクリーナー |
未硬化ジェルを拭き取る際に使用します。 |
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その他 |
ファイル(爪やすり)、ウッドスティック、キッチンペーパーなど。 |
マニキュア(ポリッシュ)で必要な道具一覧
マニキュアは手軽に始められるのが魅力です。ジェルネイル用のライトがなくても楽しめます。
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道具 |
役割 |
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ベースコート |
地爪を保護し、色素沈着を防ぎます。 |
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マニキュア |
ベース用のシアーなイエローやオレンジ系と、模様用のブラウン系の2色以上を用意します。 |
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トップコート |
ネイルを保護し、ツヤを出します。模様をぼかす際にも使用します。 |
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その他 |
除光液、コットン、ウッドスティックなど。 |
100均でも揃う便利アイテム
最近では100円ショップのネイルコーナーも充実しており、セルフネイルに必要な多くのアイテムが揃います。特に、金箔やシェル、ラメといったデコレーションパーツは、べっ甲ネイルに少し加えるだけで一気に華やかさが増すのでおすすめです。カラージェルやマニキュアも豊富なカラーバリエーションが揃っているため、気軽に試せるでしょう。
【ジェル編】基本のべっ甲ネイルのやり方
それでは、ジェルを使った基本的なべっ甲ネイルのやり方を手順に沿って解説します。ポイントは、焦らずに一つ一つの工程をていねいに行うことです。
手順1:下準備とベースジェルを塗る
まず、ファイルで爪の形を整え、甘皮の処理をします。これをプレパレーションと呼び、ネイルの持ちを良くするために重要な工程です。下準備が終わったら、ベースジェルを爪全体に均一に塗り、LED/UVライトで硬化させましょう。
手順2:ベースカラーを二度塗りする
ベースとなるクリアイエロー系のカラージェルを塗ります。一度塗ったらライトで硬化し、もう一度重ね塗りして硬化します。多少の色ムラがあっても、上に模様を重ねるのであまり気にする必要はありません。二度塗りすることで、色に深みが出ます。
手順3:濃いブラウンで模様を描く
二度塗りしたベースカラーの上に、模様となるクリアブラウン系のカラージェルを、筆先を使ってランダムに3〜4箇所ほど点でのせていきます。ここでのポイントは、べったりと塗るのではなく、あくまで「置く」ような感覚でのせることです。大きさや形をバラバラにすると、より自然なべっ甲柄に仕上がります。
手順4:筆で模様をぼかして奥行きを出す
模様をのせたら、硬化する前にきれいな筆で境目をやさしくトントンと叩くようにしてぼかします。模様の中心は濃いまま残し、輪郭だけをぼかすようにすると、色の濃淡が生まれて奥行き感が出ます。全体を混ぜすぎないように注意しましょう。好みの模様になったら、ライトで硬化します。
手順5:トップジェルで仕上げる
最後に、トップジェルを爪全体に塗り、ライトで完全に硬化させます。未硬化ジェルが残るタイプのトップジェルの場合は、ジェルクリーナーを含ませたキッチンペーパーで拭き取ったら完成です。ぷっくりとしたツヤが出て、美しいべっ甲ネイルに仕上がります。

【マニキュア編】基本のべっ甲ネイルのやり方
マニキュアでも、ジェルネイルに負けないくらい素敵なべっ甲ネイルを作れます。乾く前の時間との勝負になるので、手際よく進めるのがコツです。
手順1:下準備とベースコートを塗る
ジェルネイルと同様に、まずは爪の形を整えるなどの下準備をします。その後、ベースコートを塗ってしっかりと乾かしてください。
手順2:ベースカラーを塗る
ベースとなるシアーなイエローやオレンジ系のマニキュアを爪全体に一度塗りし、乾かします。乾いたら、もう一度同じ色を重ね塗りします。この二度目のカラーは、完全に乾かさずに次のステップに進むのがポイントです。
手順3:乾く前に濃いブラウンを乗せる
二度塗りしたベースカラーが乾く前に、ブラウンのマニキュアを数カ所にちょんちょんと垂らすように乗せていきます。マニキュアが乾く前に手早く行う必要があります。
手順4:トップコートでぼかし効果を出す
トップコートを塗ります。このとき、少し多めにトップコートを筆に取り、先ほど乗せたブラウンの模様を少し引きずるような感覚で塗ると、色が混ざり合って自然なべっ甲模様が生まれます。全体が乾いたら、もう一度トップコートを重ね塗りして完成です。
べっ甲ネイルをきれいに仕上げる3つのコツ
べっ甲ネイルをより美しく、プロのような仕上がりに見せるためのコツを3つご紹介します。
色の濃淡を意識して立体感を出す
べっ甲ネイルの魅力は、その奥行きと立体感にあります。模様を描く際に、ブラウンのジェルの量を部分的に変えたり、ぼかす際に色の濃い部分を意識的に残したりすると、デザインに深みが生まれます。のっぺりとした印象にならないよう、色の濃淡をうまく活用しましょう。
模様をランダムに配置する
本物のべっ甲の模様が一つとして同じでないように、ネイルの模様もランダムに配置することが自然に見せるコツです。すべての指で模様の入れ方を変えたり、爪の上に置くブラウンの位置をずらしたりと、あえて不規則にすることで、こなれたおしゃれ感がでます。
金箔やラメでアクセントを加える
べっ甲ネイルは、ゴールド系のパーツとの相性が抜群です。模様を硬化する前に、金箔やラメを少し散らすだけで、一気に華やかで上品な印象になります。特に、ブラウンとのコントラストが美しく、デザイン全体を引き締める効果があります。100円ショップでも手軽に購入できるので、ぜひ試してみてください。10
べっ甲ネイルのおしゃれなアレンジデザイン
基本のべっ甲ネイルをマスターしたら、次はアレンジに挑戦してみましょう。色の組み合わせやデザインを少し変えるだけで、全く違う雰囲気を楽めます。
定番カラー以外のべっ甲ネイル
定番のブラウン系だけでなく、ベースカラーや模様の色を変えることで、デザインの幅は無限に広がります。
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アレンジの種類 |
特徴 |
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白べっ甲ネイル |
ベースを乳白色にし、ブラウンやグレーで模様を描きます。透明感と清潔感があり、上品な印象になります。 |
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赤べっ甲ネイル |
ベースをクリアレッドにし、濃いボルドーなどで模様を描きます。女性らしく、色気のある指先の雰囲気に仕上がります。 |
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緑べっ甲ネイル |
カーキや深緑を使うと、クールで落ち着いた印象になります。秋冬のファッションにぴったりです。 |
べっ甲フレンチネイルで上品に
爪全体ではなく、爪の先端部分だけにべっ甲柄を取り入れる「べっ甲フレンチ」も人気のあるデザインです。ベースをクリアやヌーディーカラーにすれば、オフィスネイルとしても通用するでしょう。派手すぎず、さりげなくトレンドを取り入れたい方におすすめです。
他のデザインとの組み合わせ
べっ甲ネイルは、ワンカラーネイルやミラーネイル、マグネットネイルなど、他のデザインとの組み合わせも楽しめます。例えば、10本のうち数本だけをべっ甲ネイルにし、残りは相性のよいボルドーやカーキのワンカラーにするだけで、デザインにメリハリが生まれます。
まとめ
べっ甲ネイルは、色の重ね方やぼかし方次第で様々な表情に見える、奥の深いデザインです。最初は難しく感じるかもしれませんが、今回ご紹介した手順とコツを参考に練習すれば、きっとセルフでも美しいべっ甲ネイルが作れるようになります。ぜひ、自分だけのお気に入りのべっ甲ネイルを見つけて、指先のおしゃれを楽しんでください。



