爪のお悩み・お困りごとに役立つ話
Case.1「爪が弱い、爪が割れやすい」－原因と対処法
株式会社Future Nail 萩原直見
医学監修：爪の専門医 東禹彦先生
爪に悩んでいる方はとても多い傾向
爪に関するアンケート調査（女性333名、平均年齢39歳、2018年株式会社Future Nail調べ）の結果では、79％の方が爪に関してお悩みを抱えていることがわかりました。
爪に関するお悩みの上位項目は、1位 爪が割れやすい、2位 爪が弱い、3位 巻き爪（足の爪）、4位 ささくれができやすい、5位 縦筋が目立つと続いています。
冬になるとこのようなお悩みはより深刻になる傾向があります。
なぜ、爪が割れやすく、爪が弱い方が多いのでしょうか？
爪のコンディションのよい状態と、悪い状態を比較してみてみましょう。
A. 潤いのある良い爪の状態
爪に透明感があり、爪周りの皮膚も潤いがある
B. 乾燥ダメージがある爪の状態
特に爪の先端が乾燥している。爪周りの皮膚もささくれだっている
潤いのある爪の状態と、乾燥ダメージのある爪の状態を比較してみると、
よいコンディションの爪は、爪の色にツヤと透明感があることがわかります。
さらに、爪周りの皮膚にも潤いがあり、指先がなめらかであることがわかります。
爪をよい状態で保つために
爪が乾燥しているかチェック
爪を良好に保つためには、爪と爪周りの皮膚への保湿が重要なポイントになります。
爪が乾燥しているか？爪の透明感でチェックしましょう。
※日頃から、爪と爪周りの保湿を実践しましょう。爪美容液やネイルオイルを塗布する際には、
爪表面だけでなく、爪の裏側・爪周りにも塗布して、指先全体の保湿を行いましょう。
爪は乾燥していないのに、爪が割れやすい・弱い場合は「貧血」が原因かも？
「爪はとくに乾燥していない」、「こまめに保湿を心がけているのに、それでも爪が割れやすい・弱い」という場合は、貧血が原因の可能性があります。爪を作る爪母細胞に質のよい血液が供給されないと、質のよい爪は形成されません。貧血は、血液中の赤血球（ヘモグロビン）の量と質に問題があると生じます。
さらに、婦人科系の病気が原因で貧血気味になる場合もあるため、定期的な検診を受けましょう。
爪には良質なたんぱく質が必要ですが、健康の源である血液の状態も大きく関与しているのです。
爪が割れやすい方、弱い方の爪への対処法と注意点
爪のカット方法とスタイリングを見直しましょう
爪の組織は、3層構造になっています。
上と下の爪のケラチンは縦方向に並び、
真ん中のケラチンは横方向に並んでいます。
爪が乾燥した状態で、切れ味が低下した爪切りでカットすると、
爪先はさらに割れやすくなるので注意が必要です。
爪切りを使う場合には、爪が水分を含んだ状態（お風呂上りorフィンガーボールに指先を浸す）で
爪のゆるやかなカーブをつぶさないように、少しずつカットします。爪のカーブをつぶすほど広範囲にはさんでカットすると、爪先が割れやすくなるので注意しましょう。
さらに、爪切りの後には、必ず爪ヤスリ（爪専用のエメリーボード）で、なめらかに整えて仕上げます。
また、爪の形をスクエアオフ～ラウンドスタイルに整えると、爪先をぶつけた時のダメージが軽減されるので、試してみてください。
除光液を使用した後の保湿不足、不適切なジェルネイルのオフはとくにNG
ネイルカラーをオフする際に使用する除光液の使用でも、爪は乾燥ダメージを受けます。
しかし、除光液の使用後に、爪美容液やネイルオイルなどで爪の保湿を行うことで、乾燥ダメージを防ぐことができます。
また、ジェルネイルをオフする際に、無理やり剝がしたりすると爪はかなりのダメージを受けて爪が薄くなる場合があります。ジェルオフは適切な方法で行い、爪へのダメージを最小限にすることが大切です。
爪先を道具として使わない
シールやラベルをはがす時、ホチキスの芯をはずす時、シャンプーの時に爪を立てて洗わないなど、爪先を道具として使うと、爪先は割れやすくなるので気をつけてください。
水仕事はグローブ着用、こまめな手洗い後には保湿をセットで行う習慣を
食器用洗剤やその他の高機能洗剤を、グローブを着用しないで使用すると手荒れを起こしやすくなります。バリア機能の低下は、皮膚と爪にダメージを与えます。
感染症対策のため、こまめな手洗いやアルコール消毒を行った後には、指先の保湿をセットで行い、指先を良好な状態で保つよう心がけましょう。
爪のコンディションを良好に保つためには、質のよい爪が育つ環境に欠かせない血液美人を目指し、こまめな保湿でしなやかで美しい指先を保つことが大切です。
みなさまの爪と指先が健やかでありますように。
株式会社Future Nail 萩原直見