セルフジェルネイルに挑戦したいけれど、自分でオフするのは難しそうだし、爪が傷むのが心配…と感じていませんか。また、仕事や学校で普段はネイルができないからと、ジェルネイルを諦めている方もいらっしゃるかもしれません。そんな悩みを解決してくれるのが、「はがせるジェルネイル」です。この記事では、面倒なオフが不要で、爪への負担も少ないはがせるジェルネイルのやり方から、長もちさせるコツ、おすすめの商品まで、初心者の方にも分かりやすく解説します。
はがせるジェルネイル(ピールオフジェル)とは?
はがせるジェルネイルは、その手軽さからセルフネイラーの間で人気が高まっています。まずは、その基本的な特徴と、従来のジェルネイルとの違いについて見ていきましょう。
リムーバー不要でペリッとはがせる手軽さが魅力
はがせるジェルネイル(ピールオフジェル)とは、専用のリムーバー(アセトン)を使わずに、シールのようにペリッとはがしてオフできるジェルネイルのことです。 この手軽さにより、これまでジェルネイルの最大のハードルであった「オフの面倒さ」が解消され、誰でも気軽にジェルネイルを楽しめるようになりました。週末だけ、あるいは特別なイベントの日だけなど、短期間だけネイルをしたいという方に最適なアイテムです。
通常のジェルネイルとの違い
通常のジェルネイルとはがせるジェルネイルの最も大きな違いは、オフの方法と持続期間にあります。それぞれの特徴を理解して、自分のライフスタイルに合ったジェルネイルを選びましょう。
項目 |
はがせるジェルネイル |
通常のジェルネイル |
---|---|---|
オフの方法 |
指やウッドスティックではがす |
専用リムーバー(アセトン)で溶かす |
持続期間 |
約3日~2週間 |
約3~4週間 |
爪への負担 |
少ない(サンディング不要の場合が多い) |
比較的大きい(サンディングやアセトン使用のため) |
向いている人 |
短期間だけ楽しみたい、オフを簡単にしたい人 |
長期間ネイルを維持したい、強度を求める人 |
はがせるジェルネイルのメリット
手軽さが魅力のはがせるジェルネイルですが、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、3つの大きな利点をご紹介します。
面倒なオフ作業が必要ない
最大のメリットは、やはりオフの手軽さです。 通常のジェルネイルでは、ファイルで表面を削り、アセトンを染み込ませたコットンをアルミホイルで巻いて時間を置く…という手間のかかる工程が必要です。しかし、はがせるジェルネイルなら、オフしたい時に根本からウッドスティックなどでやさしく浮かせるだけで、簡単に取り外すことができます。
爪へのダメージを軽減できる
ジェルネイルを繰り返すことで爪が薄くなったり、乾燥したりする原因の一つに、オフの際のサンディング(爪表面を削ること)やアセトンの使用が挙げられます。はがせるジェルネイルは、サンディング不要の製品が多く、アセトンも使用しないため、爪への物理的・化学的なダメージを大幅に軽減することが可能です。
短期間だけネイルを楽しめる
「週末だけネイルをしたい」「結婚式やパーティーの間だけ華やかにしたい」といったニーズにも柔軟に対応できます。 TPOに合わせて気軽にデザインを変えられるため、ファッションや気分に合わせたネイルを存分に楽しむことができます。オン・オフの切り替えが簡単なため、普段ネイルができない職業の方にもおすすめです。
はがせるジェルネイルのデメリット
多くのメリットがある一方で、はがせるジェルネイルには知っておくべきデメリットも存在します。購入してから後悔しないよう、事前に確認しておきましょう。
デメリット |
具体的な内容 |
対策 |
---|---|---|
もちが悪い |
持続期間が短い(約3日~2週間) |
重要なイベントの直前に施術する |
水分・油分に弱い |
入浴や水仕事で浮きやすい |
ゴム手袋を着用し、長時間の入浴を避ける |
衝撃に弱い |
爪の先端からはがれやすい |
指先の使い方に注意する |
通常のジェルネイルよりもちが悪い
はがしやすさが特徴であるため、当然ながら密着力は通常のジェルネイルに劣ります。そのため、持続期間は一般的に3日から2週間程度とされています。指先を酷使する作業が多い方や、できるだけ長くネイルを持たせたいという方には、物足りなく感じられるかもしれません。
水分や油分に弱い
はがせるジェルネイルは、水分や油分に弱い性質があります。長時間の入浴やプール、食器洗いやシャンプーの際に髪が爪に引っかかるなど、日常生活の些細なことで先端から浮いてきてしまうことがあります。ネイルを長もちさせるためには、水仕事の際はゴム手袋を着用するなどの工夫が必要です。
爪の先端から浮きやすい
衝撃に弱く、特に爪の先端(エッジ)部分から浮きやすい傾向があります。タイピングや缶のプルタブを開ける際など、爪先に負荷がかかる動作ではがれやすくなるため、指先の使い方に少し注意が必要です。
はがせるジェルネイルを始める前に必要な道具
セルフではがせるジェルネイルを始めるにあたり、いくつか道具をそろえる必要があります。ここでは、最低限必要なものから、あると便利なアイテムまでご紹介します。
基本のネイルケア用品
美しい仕上がりともちのよさを実現するためには、土台となる地爪のケアが不可欠です。ジェルを塗る前の下準備(プレパレーション)に使用します。
- 爪やすり(エメリーボード):爪の長さや形を整えます。
- ウッドスティック:甘皮処理や、はみ出したジェルの除去、オフの際に使用します。
- キューティクルプッシャー:甘皮を押し上げる際に使用します。
- ガーゼまたはキッチンペーパー:爪の油分や汚れを拭き取る際に使用します。
ジェルネイル用品
ジェルネイルを施術するための必須アイテムです。ライトはLEDとUVの2種類がありますが、現在は硬化が速いLEDライトが主流です。
- LEDライトまたはUVライト:ジェルを硬化させるために必須です。
- ピールオフベースジェル:はがせるジェルネイルの土台となる最も重要なジェルです。
- カラージェル:お好みの色のジェルを用意します。
- トップジェル:ツヤを出し、ネイルを保護するために最後に塗るジェルです。
- ブラシ:ジェルを塗るための筆です。カラージェルとセットの場合もあります。
- エタノールまたはジェルクリーナー:未硬化ジェルの拭き取りや、道具の洗浄に使用します
あると便利なアイテム
必須ではありませんが、持っていると作業がスムーズに進んだり、仕上がりが格段によくなったりするアイテムです。
- ダストブラシ:爪を削った際に出るダスト(粉)を払うのに便利です。
- ネイルオイル:施術後やオフした後の保湿ケアに使用します。ささくれ防止にもなります。
- パーツやシール:アートの幅を広げたい場合に使用します。
初心者でも簡単!はがせるセルフジェルネイルのやり方
道具がそろったら、いよいよ施術を始めましょう。正しい手順で行うことが、きれいで長もちするネイルへの近道です。ここでは、基本的なやり方を6つのステップに分けて詳しく解説します。
Step1:ファイリングで爪の形と長さを整える
まず、爪やすり(エメリーボード)を使って、爪の長さと形を好みの状態に整えます。やすりは一定方向に動かすのがポイントです。往復がけをすると爪に負担がかかり、二枚爪の原因になるため注意しましょう。
Step2:甘皮処理で仕上がりを美しくする
次に、甘皮(キューティクル)の処理を行います。ぬるま湯で指先をふやかすか、キューティクルリムーバーを塗布した後、ウッドスティックやプッシャーでやさしく甘皮を押し上げます。この工程を行うことで、根元のラインがきれいになり、ジェルが浮きにくくなります。
Step3:油分除去でジェルの密着度を高める
爪の表面には目に見えない油分や水分が付着しており、これがジェルの浮き(リフト)の原因となります。エタノールやジェルクリーナーを染み込ませたガーゼなどで、爪の表面とフチをていねいに拭き取りましょう。
Step4:ピールオフベースジェルを塗布して硬化する
いよいよジェルを塗っていきます。まず、はがせるジェルネイルの要であるピールオフベースジェルを爪に塗ります。この時、皮膚にはみ出さないように注意し、爪の中央部分にのみ塗るのが長もちさせるコツです。塗り終えたら、LED/UVライトで規定の時間硬化させます。
ベースジェルの塗り方 |
目的 |
---|---|
爪の中央部分に塗る |
爪のフチ(先端や根元)を避けることで、日常生活での浮きを防ぎ、もちをよくする |
皮膚にはみ出さない |
はみ出した部分からジェルがはがれやすくなるのを防ぐ |
Step5:カラージェルを塗布して硬化する
ベースジェルが硬化したら、お好みのカラージェルを塗ります。一度に厚く塗ろうとせず、薄く塗って硬化、という工程を2~3回繰り返すと、ムラなくきれいに仕上がります。1回塗るごとに、必ずライトで硬化させてください。
Step6:トップジェルを塗布して硬化し完成
最後に、トップジェルを塗って仕上げます。トップジェルは、カラーを保護し、美しいツヤを出す役割があります。少し多めに塗ることで、ぷっくりとした厚みがでて、よりジェルネイルらしい仕上がりになります。塗り終えたらライトで完全に硬化させ、エタノールなどで未硬化ジェルを拭き取れば完成です。(製品によっては拭き取り不要のタイプもあります)
絶対に知っておきたい!長もちさせるための重要なコツ
せっかくきれいに仕上げたネイル、少しでも長く楽しみたいですよね。はがせるジェルネイルはデリケートなため、いくつかのコツを押さえるだけでもちが格段にアップします。
塗る前の下準備をていねいに行う
ネイルのもちは、ジェルを塗る前の下準備(プレパレーション)で決まると言っても過言ではありません。特に、甘皮処理と油分除去は念入りに行いましょう。 爪の表面に甘皮が残っていたり、油分が付着していたりすると、ジェルの密着が悪くなり、すぐにはがれてしまう原因になります。
爪の先端(エッジ)には塗らない
通常のジェルネイルではもちをよくするために爪の先端(エッジ)にもジェルを塗りますが、はがせるジェルネイルの場合は逆効果になることがあります。 先端は衝撃を受けやすく、そこからはがれやすくなるため、あえて先端には塗らない方が長もちする場合があります。特にピールオフベースジェルは、先端を避けて塗るようにしましょう。
ジェルを厚塗りしすぎない
一度に多くのジェルを塗ると、硬化不良(中まで固まらない状態)を起こしやすくなります。また、分厚いと衝撃に弱くなり、かえってはがれやすくなることもあります。ベース、カラー、トップの各工程で、ジェルは薄く均一に塗り、硬化を繰り返すことが大切です。
ネイル後は水仕事や長時間の入浴を避ける
前述の通り、はがせるジェルネイルは水分に弱いです。特に施術当日は、ジェルが爪に完全に定着していないため、水仕事や長時間の入浴、プールなどはできるだけ避けるようにしましょう。指先が濡れた後は、すぐに水分を拭き取ることを心がけるだけでももちが変わってきます。
爪を傷めない!きれいなはがし方のポイント
オフの手軽さが魅力のはがせるジェルネイルですが、無理にはがすと地爪の表面も一緒にはがれてしまい、ダメージの原因になります。正しい方法でやさしくオフしましょう。
無理にはがさずウッドスティックを使う
爪でカリカリと無理にはがすのは絶対にやめましょう。ジェルの根元やサイドにウッドスティックを差し込み、少しずつ空気を入れるように、やさしく浮かせていくのがポイントです。 はがれにくい場合は、お風呂上がりなど爪が柔らかくなっている時に行うのがおすすめです。
甘皮側からやさしく浮かせる
はがし始める際は、衝撃を受けやすい爪の先端からではなく、根元の甘皮側からアプローチするのがおすすめです。ウッドスティックにリムーバー(アセトンフリーのものが望ましい)や専用のオフ剤を少量つけると、よりスムーズにはがすことができます。
はがした後はネイルオイルで保湿ケアをする
ジェルネイルをオフした後の爪は、乾燥しやすくなっています。必ずキューティクルオイルやネイルクリームを爪の根元やサイドに塗り、やさしくマッサージするようにして、しっかりと保湿ケアを行いましょう。この一手間が、健康で美しい爪を保つ秘訣です。
【目的別】おすすめのはがせるジェルネイル商品
現在では、さまざまなメーカーからはがせるジェルネイルが販売されています。ここでは、目的やレベルに合わせておすすめの商品タイプをご紹介します。
初心者向けのオールインワンタイプ
ベース、カラー、トップの機能が1本にまとまったオールインワン(ワンステップ)タイプのジェルです。塗って硬化させるだけで完成するため、工程が少なく、初心者の方でも手軽に始められます。まずは試してみたいという方に最適です。
長もちを重視する方向けのベースコートタイプ
普段使っているお気に入りのカラージェルやトップジェルを活かしたい方、もちを重視したい方には、ピールオフ機能のあるベースジェルを単体で購入するのがおすすめです。 このタイプは、下準備や塗り方を工夫することで、比較的長く持続させることが可能です。
100円ショップで手軽に試せる商品
最近では、セリアやダイソーなどの100円ショップでもはがせるタイプのジェルネイルが販売されています。 品質は専門メーカー品に及ばない場合もありますが、非常に安価で手に入るため、「はがせるジェルネイルがどんなものか試してみたい」という方にはよい選択肢となるでしょう。
商品タイプ |
特徴 |
おすすめな人 |
---|---|---|
オールインワンタイプ |
ベース・カラー・トップが1本にまとまっている |
とにかく手軽に始めたい初心者の方 |
ベースコートタイプ |
手持ちのジェルと組み合わせて使える、もちがよい傾向 |
デザインにこだわりたい、少しでも長もちさせたい方 |
100円ショップ商品 |
非常に安価で手に入る |
まずは気軽に試してみたい方 |
まとめ
はがせるセルフジェルネイルは、オフの手間や爪への負担を気にすることなく、手軽にネイルを楽しめる画期的なアイテムです。この記事でご紹介したやり方やコツを参考に、ぜひ日々の生活に彩りを加えてみてください。正しい知識を身につけて、安全でおしゃれなセルフネイルライフを送りましょう。