第9回は「スポーツは爪がカギ!」についてです。
スポーツにおいて爪は、指先や足先に力を入れるために非常に重要です。
爪にトラブルがあればいいパフォーマンスができないですよね。
どんなことに気をつけたらいいのか、医療の視点からお話をうかがってみました。
「スポーツ中に爪が割れる原因はどんな時に起きますか?」
スポーツ中は、普段の生活では経験しないさまざまな動作で爪に負荷がかかります。例えば、手足を踏ん張ったり、ものを握ったり、同じ動きを繰り返したりすることで、爪にかなりの負担がかかるのです。この負担により、爪が割れたり、爪下出血を起こしたりすることがあります。その結果、爪の変形や変色が進み、徐々に弱っていってしまいます。さらに症状がひどくなると、爪がはがれてしまう場合もあるでしょう。
「爪割れを防ぐための基本的なケア方法はありますか?」
爪は常に適切な長さと形に切り揃えることが大切です。伸びた爪は相手に怪我をさせてしまったり、自分自身の爪も割れたりしてしまうリスクが上がります。
次に、爪とその周囲の皮膚をしっかり保湿しておくことです。特に爪を作っている爪の根本の皮膚を保湿してあげることが大切です。爪が乾燥した状態が続いていると、爪が薄くなり亀裂が入ったり割れやすくなるのです。特に手を使う競技では、競技に使うものや滑り止めの粉などで、より乾燥してしまうため、しっかり保湿するようにしましょう。
さらに、指先に負担をかけないように保護するような道具を取り入れることも必要です。指サックのような指全体を保護するようなもの、ネイル保護テープなどを使用し、爪が割れるのを防ぎましょう。
「爪を強化するための食生活のポイントはありますか?」
爪の主成分は、ケラチンというタンパク質の一種です。タンパク質である肉や魚、卵、大豆製品などをしっかり食べて、爪を強くしましょう。
また、鉄分やビタミンAも、爪を強くする栄養素です。レバーや海藻類、赤身肉イワシ、緑黄色野菜などに多く含まれています。その他のビタミン類やカルシウム、亜鉛なども爪を強くする効果がでてきます。つまり、さまざまな栄養素に爪を強くする効果があるため、バランスのいい食事を心がけるようにしましょう。
バランスのよい食事が難しい場合は、サプリメントで取り入れるのもよいでしょう。
「正しい爪の切り方や整え方はありますか?」
爪の先を丸く整えると、見た目はいいものの、爪の一部分に負荷が集中してしまい、爪割れや爪下出血が起こりやすくなります。また深爪をしすぎると、陥入爪の原因となるほか、巻き爪などの変形が起こる可能性もあります。逆に、長すぎる爪は圧迫など余計な力を受けやすいため、痛みや変形が生じやすくなります。おすすめはスクエアオフカットです。長さは指先と同じくらいに切りそろえ、爪先を角に少し丸みのある四角形に整える切り方です。爪切りで形を整えたのちに、やすりで断面を整えてあげるとよいでしょう。
爪に負担をかけないよう、日頃からお手入れすることはとても大切ですね。爪に負担がかからない爪の形があるというのは新しい発見でした。スポーツする方はぜひ取り入れていただきたいですね。
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お話を伺ったのは
医療法人結城会 ゆうきクリニック
伊東杏理先生
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