「キラキラしたネイリストに憧れるけど、どうやったらなれるんだろう?」「未経験だし、資格も何もないけど大丈夫かな?」
そんな風に、ネイリストへの夢と不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
ネイリストは、お客様の指先を美しく彩り、笑顔を引き出す素敵なお仕事です。そして、未経験からでも目指すことができる職業でもあります。
この記事では、ネイストになるための具体的な方法、必要な資格、仕事内容から将来性までご紹介し、夢への第一歩を後押しします。
ネイリストになるには?まずは基本の3ステップを理解しよう
ネイリストになるための道のりは、大きく分けて3つのステップで進んでいきます。まずは全体像をつかんで、自分が今どの段階にいるのか、次に何をすべきかをイメージしてみましょう。
STEP1:ネイルの専門知識と技術を習得する
ネイリストの仕事は、お客様の大切な爪を扱う専門職です。そのため、爪の構造や衛生管理などの正しい知識と、ネイルケアやジェルネイルなどの確かな技術が不可欠です。多くのネイルサロンでは即戦力となる人材を求めているため、就職前に専門的なスキルを身につけておくことが、プロへの近道となります。
STEP2:ネイリスト関連の資格を取得する
ネイリストとして働くために必須の国家資格はありませんが、民間資格がいくつか存在します。 資格は、自分の技術レベルを客観的に証明するものです。お客様からの信頼にもつながり、就職活動でも有利に働く場面が多く見られます。
STEP3:ネイルサロンなどで実務経験を積む
知識と資格を身につけたら、いよいよプロとしての一歩を踏み出します。まずはネイルサロンに就職し、実務経験を積むのが一般的です。 実際のサロンワークを通して、お客様への接客スキルや、より実践的な技術を磨いていくことができます。
ネイリストになるための4つの具体的な方法
ネイルの知識や技術を学ぶには、いくつかの方法があります。それぞれにメリットや注意点があるため、自分のライフスタイルや目標に合わせて最適な方法を選びましょう。
学習方法 |
費用目安 |
期間目安 |
メリット |
デメリット |
---|---|---|---|---|
専門学校 |
150~300万円 |
主に2年 |
総合的な美容知識が学べる、就職サポートが手厚い |
費用が高額、期間が長い |
ネイルスクール |
5~100万円 |
半年~1年 |
短期間で実践的な技術が学べる、働きながら通いやすい |
ネイル以外の知識は学びにくい、学校による質の差がある |
通信講座 |
5~30万円 |
6ヵ月~18ヵ月 |
費用が安い、場所や時間を選ばない |
実技の習得が難しい、モチベーション維持が大変 |
独学 |
5~15万円 |
自分次第 |
費用を最も抑えられる |
技術習得の難易度が高い、疑問を解決しにくい |
専門学校に通い総合的に学ぶ
美容師やエステティシャンなども含めたトータルビューティーを学べるのが専門学校の特徴です。ネイルだけでなく、美容全般の幅広い知識を身につけたい方におすすめです。認可を受けた学校法人のためカリキュラムがしっかりしており、卒業後の就職サポートも手厚い傾向にあります。
ネイルスクールで専門的に学ぶ
ネイリストになるための最短ルートともいえるのがネイルスクールです。ネイルに特化したカリキュラムで、プロの講師から直接、実践的な指導を受けられます。 フリータイム制や夜間・土日開講のスクールも多く、働きながらや大学に通いながらでも学びやすいのが魅力です。
通信講座を使い自分のペースで学ぶ
家事や育児、仕事などで通学する時間が取れない方には、通信講座という選択肢もあります。テキストやDVD教材を使って、自分のペースで学習を進めることができます。スクールに通うよりも費用を大幅に抑えられる点が大きなメリットです。
独学で知識と技術を習得する
市販のテキストや動画教材などを活用し、完全に独学で学ぶ方法です。費用を最も安く抑えられますが、正しい技術を習得するのが難しく、疑問点があってもすぐに解決できないというデメリットがあります。 お客様の爪を預かるプロを目指すには、あまり推奨されない方法といえるでしょう。
ネイリストに資格は必須?取得するメリットを解説
「資格がないとネイリストになれないの?」と不安に思うかもしれませんが、そんなことはありません。しかし、資格を持っていることで得られるメリットは非常に大きいです。
資格がなくてもネイリストとして働くことは可能
ネイリストは医師や弁護士のような国家資格ではないため、資格がなくても「ネイリスト」として活動すること自体は可能です。実際に「無資格・未経験OK」の求人も存在します。
知識と技術の証明になりお客様の信頼を得られる
お客様の立場から見ると、無資格のネイリストよりも、資格を持つネイリストの方が安心して施術を任せられます。資格は、あなたがプロとして必要な知識と技術を習得していることの客観的な証明となり、お客様からの信頼に直結します。
就職や転職で有利になる
多くのネイルサロンでは、採用の応募条件として「ネイリスト検定2級以上」などを定めています。 資格を持っていることで応募できるサロンの幅が広がり、よりよい条件での就職・転職が実現しやすくなります。
資格手当などで給与アップが期待できる
サロンによっては、保有している資格に応じて「資格手当」が支給されることがあります。 資格を取得することが、自身のスキルアップだけでなく、収入アップにもつながるのです。
就職に有利!取得をおすすめするネイル資格4選
数あるネイル資格の中でも、特に多くのサロンで認知度が高く、取得が推奨される代表的な資格を4つ紹介します。
JNECネイリスト技能検定試験
公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター(JNEC)が主催する、最も歴史と知名度のある検定試験です。 3級から1級まであり、ネイルケアやネイルアートに関する基本的な技術から、トップレベルの総合的な技術までを証明できます。サロンへの就職を目指すなら、まずは2級の取得を目標にするのが一般的です。
JNAジェルネイル技能検定試験
NPO法人日本ネイリスト協会(JNA)が主催する、ジェルネイルに特化した検定試験です。 今やサロンワークの主流であるジェルネイルの専門知識と技術を証明する資格で、初級から上級まであります。ネイリスト技能検定と合わせて取得することで、より高い技術力の証明になります。
ネイルサロン衛生管理士
お客様が安全にネイルを楽しめるよう、ネイルサロンの衛生管理に関する知識を習得していることを証明する資格です。 JNA認定校などで開催される講習会を受講し、筆記試験に合格することで取得できます。お客様と自身の安全を守るために非常に重要な資格です。
JNAフットケア理論検定試験
2019年からスタートした、フットケアの施術を安全に行うための理論を修得する検定試験です。 フットネイルの需要も高まる中、お客様に正しいフットケアを提供するために役立ちます。将来的にJNA認定講師を目指す場合は必須となる資格です。
どんな仕事をするの?ネイリストの仕事内容
ネイリストの仕事は、お客様の爪にアートを施すだけではありません。華やかなイメージの裏側にある、様々な業務内容について見ていきましょう。
お客様へのネイル施術
中心となる業務は、もちろんお客様への施術です。カウンセリングでお客様の希望を聞き、爪の状態に合わせて以下のような施術を行います。
- ネイルケア:爪の形を整え、甘皮の処理などを行う基本的なお手入れ。
- カラーリング:ポリッシュ(マニキュア)やジェルネイルで爪に色を塗る。
- ネイルアート:絵を描いたり、ストーンを乗せたりしてデザインを施す。
- リペア:割れたり欠けたりした爪を補強・修復する。
施術以外のサロンワーク
お客様に快適な時間を過ごしてもらうため、またサロンを円滑に運営するために、施術以外の業務も多岐にわたります。
- 開店・閉店作業:店内の清掃、道具の消毒・準備、片付け。
- 予約管理:電話や予約サイトからの予約受付・管理。
- 在庫管理・発注:ネイル用品の在庫を確認し、必要なものを発注する。
- サンプル作成:新しいデザインのサンプルチップを作成する。
ネイリストの多様な働き方とキャリアパス
ネイリストの魅力の一つは、ライフステージに合わせて働き方を選びやすい点です。経験を積むことで、様々なキャリアパスが開けます。
H3: ネイルサロンに就職する
最も一般的な働き方です。正社員やアルバイト、パートなど、様々な雇用形態があります。まずはサロンで経験を積み、技術や接客を学ぶことがキャリアの土台となります。
独立開業して自分のサロンを持つ
ネイリストとしての経験を積んだ後、自宅の一室や店舗を借りて自分のネイルサロンを開業する道もあります。 経営の知識も必要になりますが、自分の理想とするサロンを作ることができるのが最大の魅力です。
フリーランスとして自由に働く
特定のサロンに所属せず、個人で活動する働き方です。お客様の自宅に出向く「出張ネイリスト」や、美容室などの一角を借りて施術する「面貸し(ミラーレンタル)」といった形態があります。
講師やメーカー社員として活躍する
高い技術と知識を身につければ、ネイルスクールで未来のネイリストを育てる「講師」として活動することも可能です。 また、ネイル用品を開発・販売するメーカーに就職し、商品企画やエデュケーターとして活躍する道もあります。
気になるネイリストの給料と将来性
手に職をつける上で、収入や将来性は誰もが気になるところです。ネイリストの経済的な側面と、今後の可能性について見ていきましょう。
ネイリストの平均年収はどれくらい?
ネイリストの平均年収は、厚生労働省のデータによると約329.5万円とされています。 ただし、これはあくまで平均値であり、勤務先のサロンの規模や地域、個人の技術力、指名の数などによって大きく変動します。独立開業して成功すれば、年収1,000万円以上を得ることも夢ではありません。
【参考】ネイリスト – 職業詳細 | 職業情報提供サイト(job tag)
ネイル業界の将来性とキャリアアップ
ネイル市場は安定した成長を続けており、ネイルを楽しむ文化は広く定着しています。近年では、女性だけでなく男性向けのメンズネイルや、高齢者施設での福祉ネイルなど、新たな需要も生まれています。 常に新しい技術やトレンドを学び続けることで、活躍の場はさらに広がっていくでしょう。
こんな人が向いている!ネイリストの適性
最後に、ネイリストという仕事にはどのような人が向いているのか、その特徴をまとめました。
ネイルや美容が好きで探求心がある人
トレンドの移り変わりが早いネイル業界では、常に新しいデザインや技術を学び続ける姿勢が大切です。「好き」という気持ちが、スキルアップのための探求心につながります。
細かい作業が苦にならない人
数ミリ単位の繊細なアートを描いたり、小さなパーツを扱ったりと、ネイルの施術は非常に細かい作業の連続です。集中力を保ち、コツコツと作業を進めることが好きな人に向いています。
コミュニケーション能力が高い人
お客様の希望を正確に汲み取り、会話を楽しみながらリラックスした雰囲気を作ることもネイリストの重要なスキルです。人と接することが好きで、相手に喜んでもらうことにやりがいを感じる人にはぴったりの仕事です。
まとめ
ネイリストになるには、まず正しい知識と技術を身につけ、資格を取得し、実務経験を積むというステップが基本です。学習方法には専門学校やネイルスクール、通信講座など様々な選択肢があり、自分のライフスタイルに合わせて選ぶことができます。
資格は必須ではありませんが、お客様からの信頼を得て、キャリアを有利に進めるためには取得しておくことを強くおすすめします。
この記事が、あなたの「ネイリストになりたい」という夢を、具体的な目標に変えるきっかけとなればうれしいです。